エアコンを処分しようと思っても何から手をつけていいかわからず戸惑う人が多くいます。粗大ゴミで出せない、リサイクル料金がかかる、取り外しも必要…。手間も費用もかかるため、つい後回しになりがちです。
エアコンの処分方法は複数あり、費用や手間、対応スピードにも大きな違いがあります。家電量販店や自治体回収、中古買取やフリマアプリ、不用品回収業者などそれぞれにメリット・デメリットがあるため、自分の状況に合った方法を選ばないと、想定以上にコストがかかったり思わぬトラブルに巻き込まれることも。
この記事ではエアコンを処分したい人のために、代表的な8つの処分方法を比較しながら、リサイクル料金の仕組みや取り外し作業の注意点、即日回収などをわかりやすく整理しました。
自力での処分・売却から業者にすべて任せる方法まで、自分に合ったやり方を見つけたい方はぜひ参考にしてください。
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エアコンは粗大ゴミで捨てられない?処分ルールと注意点

自分で取り外して処分したいと思っても、エアコンは一般的な粗大ゴミには出せません。実は法律で決められた処分方法があり、家庭ごみとして出すことはできません。
なぜエアコンは自治体で処分できないのか
粗大ゴミ回収を行っている自治体でも、エアコンは回収対象外になっているのが一般的です。理由は、エアコンが「家電リサイクル法」の対象製品に指定されているからです。
この法律ではエアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機の4品目について、自治体ではなく販売店やメーカーが回収し、再資源化すべきと定められています。そのため、粗大ゴミとして捨てることはできず、専用の回収ルートを使う必要があるのです。
家電リサイクル法の対象と費用の仕組み
家電リサイクル法では処分の際にリサイクル料金と収集運搬料金の2種類の費用が発生します。リサイクル料金は製造メーカーごとに異なり、エアコンの場合は990円が一般的です。
もう一つかかる費用が処分先まで運んでもらうための収集運搬料です。依頼する店舗や業者によってバラバラで、数百円〜数千円の開きがあります。自分で指定場所に持ち込めば運搬料はかかりませんが、手間と時間はそれなりにかかります。
家電リサイクル法の対象製品や、正しい処分ルートについて詳しく知りたい方は、経済産業省の公式ページも参考になります。▶ 経済産業省|家電リサイクル法について
違法な廃棄や無許可業者に注意すべき理由
処分費用を少しでも抑えたいと思うあまり、SNS広告などで見かけた「無料回収します」という業者に依頼してしまうケースがあります。中には無許可で回収・不法投棄を行う業者も存在しており、トラブルに巻き込まれる危険があります。
家電リサイクル法に対応している業者は適切な処理ルートと許可を持っています。逆に、許可のない業者に引き渡すと、最終的に環境破壊や不法輸出につながる可能性があるほか、依頼者自身が責任を問われるリスクすらあります。
トラックで巡回している業者や相場より極端に安い料金を提示してくる回収サービスには警戒が必要です。安心して処分するためには、「産業廃棄物収集運搬業」や「一般廃棄物処理業」の許可を確認するのが基本になります。
エアコンの処分方法8選|費用・手間・条件から自分に合った方法を選ぼう

エアコンを処分しようと思ったとき「どこに頼めばいいのか」「費用はどれくらいかかるのか」で迷う人は多いです。取り外しの有無や設置場所の条件、急ぎかどうかによっても選ぶべき方法は変わってきます。
ここではエアコンを処分するための代表的な8つの方法を紹介します。それぞれの手間や費用、向いている人の特徴を整理しながら、あなたの状況に合った処分ルートを見つけましょう。
処分方法 | 費用相場 | 手間 | 向いている人 | 備考 |
自治体の指定引取場所へ持ち込む | リサイクル料+運搬費(自力) | 高 | 費用を最小限にしたい人 | 車が必要/予約不要な地域もあり |
自治体指定の回収業者 | リサイクル料+収集運搬料 | 中 | 自力での搬出が難しい人 | 地域ごとの対応要確認 |
家電量販店に依頼 | リサイクル料+2,000〜5,000円 | 低 | 店舗に依頼したい人 | 購入店以外でも可/日時指定可 |
下取りで引き取り | リサイクル料のみ or 無料 | 低 | 買い替えの人 | 新品購入時のみ/対象年式あり |
リサイクルショップで買取 | 0円 or 数千円〜 | 中 | 年式が新しい場合 | 5年以内が目安/持込 or 出張買取 |
フリマ・ジモティー | 0円〜利益あり | 高 | 利益重視・地元で譲渡したい人 | 売却成立まで時間がかかる |
中間処理業者へ持込 | リサイクル料+搬入料 | 高 | 即日処分したい人 | 車必須/要リサイクル券 |
不用品回収業者 | 5,000〜15,000円前後 | 低 | すべて任せたい人 | 即日・深夜可/まとめて処分に最適 |
1, 自治体の指定引き取り場所に持ち込む|最も基本的な正規ルート
エアコンを処分する際にもっとも基本的で安価な方法が、自治体が指定する引き取り場所に自分で持ち込む方法。費用を最小限に抑えたいという人は皆持ち込みを検討しています。
事前に郵便局やゆうちょATMでリサイクル料金(990円〜)を支払い、家電リサイクル券を入手しておく必要があります。あとは自治体のホームページで指定業者の集積所を確認し、そこへ直接エアコンを持ち込めば完了。
取り外しさえ済んでいれば運搬費がかからず処分費だけで済むため、コスト面ではダントツで優秀です。
郵便局窓口またはゆうちょATMで支払い、家電リサイクル券を入手。
地域によって受付場所や日時が異なるため、事前に確認を。
業者は取り外しを行わないため、自分で作業を済ませておく必要あり。
券と一緒に渡せば完了。車両の手配も必要。
持ち込みが向いているのは自家用車があり、ある程度の作業が自分でできる人です。一方で以下のような点には注意が必要です。
- リサイクル券の書き方に不安がある場合は、郵便局でサポートを受けると安心
- 集積所が遠かったり、階段や高所に設置されたエアコンだと搬出が大変
- 年度末や引っ越しシーズンは受付が混みやすく、日時に制限が出ることも
2, 自治体の指定業者に回収してもらう|自力搬出が難しい人に便利
「運ぶ手段がない」「自分で持ち込むのは不安」そんなときは、自治体が指定している回収業者に自宅まで来てもらう方法も選べます。持ち込みと同じく家電リサイクル法に準じた処分ルートで、手続きの流れもほぼ同じです。
自宅で取り外したエアコンを回収業者が引き取りに来てくれるため、車を持っていない人や高齢者・女性の一人暮らしなど、自力搬出が難しい家庭にとっては非常にありがたい手段です。
比較項目 | 指定引き取り場所へ持ち込み | 自治体指定業者による回収 |
自宅まで来てくれるか | × | 〇 |
運搬費用 | なし | あり(1,500〜3,500円前後) |
日時の融通 | △(受付日時に制限) | △(予約制) |
自力での作業 | 必要(運搬含む) | 必要(取り外しのみ) |
自治体のホームページやごみ収集案内に指定取引業者として一覧が掲載されており、そこから依頼先を選ぶことができます。
業者によっては別料金で取り外し作業もしてくれるため、作業内容と料金を事前に確認することが大切です。すべて法に則った回収ルートのため、リサイクル券は必須となります。
- 回収日時は業者のスケジュールに左右され、希望が通りにくいこともある
- 引っ越しシーズンは予約が埋まりがちで、2〜3週間待ちになるケースも
- 対応エリアが限られている場合があり、町村部では選択肢が少ない
3, 家電量販店で引き取ってもらう|取り外しも任せたい人に
エアコンの処分で取り外しから回収までまとめて頼みたい人には、家電量販店での引き取りサービスが便利。ヨドバシカメラ・ヤマダデンキ・ケーズデンキなどの大手店舗では、リサイクル回収を有料で受け付けています。
基本的には「新しいエアコンを買ったときの同時引き取り」が一般的ですが、多くの量販店では購入がなくても引き取りのみの依頼が可能です(※要事前確認)。搬出や取り外しにも対応しているため、作業の手間をかけたくない人にピッタリ。
店舗名 | 引き取りのみ対応 | リサイクル料金 | 収集運搬料 | 取り外し作業 |
ヨドバシカメラ | 〇(WEB/電話) | 990円 | 2,750円(処分のみ)/550円(買い替え) | 〇(標準撤去 4,400円〜) |
ヤマダデンキ | 〇(要問合せ) | 990円 | 2,200円(訪問回収:2,750円) | 〇(6,600円〜/状況により9,900円) |
ケーズデンキ | 〇(購入時・一部対応) | 990円 | 2,200円〜 | △(標準6,600円/特殊+3,300円) |
ビックカメラ | 〇(自社購入品が基本) | 990円 | 2,530円〜(引取のみは5,000円) | 〇(3,300円〜) |
ジョーシン | 〇(購入商品と同時) | 990円 | 1,100円(引取のみは3,300円) | △(庭・ベランダ 5,400円〜/屋根置き等 7,600円〜) |
ノジマ | 〇(持ち込み/配送引取) | 990円 | 3,080円 | 〇(ベランダ等 6,600円/屋根置き等 9,900円) |
※地域や店舗により異なるため、必ず各店に確認が必要です。
量販店の回収サービスは、スケジュールが事前に調整できるうえ、料金が明確なのが特徴です。
- リサイクル料金と別に「収集運搬料」「取り外し料」がかかる
- 訪問回収には日程調整が必要なため、即日対応には不向き
- 店舗によっては買い替え時のみの対応に限られることもある
4, 買い替え時に下取りしてもらう|費用を抑えて入れ替えたい人におすすめ
古いエアコンを処分するなら買い替えと同時に下取りしてもらう方法が一番スムーズです。家電量販店や一部の通販サイトでは、新品の配送とあわせて古い機種の引き取り・取り外しまで一括対応してくれます。
作業日が1回で済む上に収集運搬費が割引になったり、下取りキャンペーンによって実質無料になります。プロが取り外しまで行ってくれるので自力での取り外しが不安な人にも向いています。
ただし、利用する際にはいくつかの条件があり、ほとんどの店舗では「購入と同時の申込み」が必須で、あとから下取りだけを依頼することはできません。また、リサイクル料金は製造メーカーや容量によって金額が決まっており、どの方法を選んでも原則必要です。
製造から年数が経ちすぎていたり、故障しているエアコンは下取り対象外になる場合もあるため、受付条件は事前に確認しておきましょう。
5, リサイクルショップで買い取ってもらう|年式が新しければ現金化も
状態の良いエアコンを処分するならリサイクルショップへの買取相談も検討できます。製造から5年以内のモデルであれば、まだ需要があるため値段がつく可能性もあります。設置工事や取り外しが不要な窓用エアコンやセパレート式の室内機・室外機がそろっている品は、店舗側でも扱いやすく査定対象になりやすいです。
リサイクルショップによっては店舗持ち込みだけでなく、出張での査定・買取に対応しているところもあります。
売れる場合は処分費用がかからないだけでなく、現金化できるためお得感もあります。
条件 | 内容例 |
製造年数の目安 | 5年以内(年式が新しいほど高査定) |
稼働状態 | 通電・冷房/暖房機能に問題がないこと |
外観 | 傷・へこみ・タバコ臭がないと評価が高い |
取り外し済みかどうか | 要事前相談。取り外しできないと不可の店も |
対応している主な品目 | 窓用エアコン・セパレート式(室内外セット) |
買取を受け付けてもらえるかどうかは型番・動作確認・外観の傷やニオイなどの状態次第です。また、取り外し済みであることが前提になる場合が多いため、自分で取り外せない人にはハードルが高くなることもあります。
6, フリマ・ジモティーで個人に譲渡する|時間はかかるが利益が出る可能性も
少しでもお金に変えたい場合は、フリマアプリや地域掲示板を活用して個人に譲渡する方法もあります。製造5年以内・動作確認済み・比較的キレイなエアコンであれば、取引が成立しやすくなります。
項目 | フリマアプリ(メルカリ等) | ジモティー |
出品範囲 | 全国 | 地元中心 |
買い手がつくまでの早さ | モノ・価格によるが比較的早い場合もあり | 地域差があり遅くなることも |
発送・引き渡し方法 | 発送が必要 | 直接引き渡し/相手が取りに来る |
利益 | 売れれば現金化できる | 無料引き取りも多く、利益にならないことも |
トラブル時の補償 | アプリ側がある程度仲介 | 基本的に当事者同士で解決 |
メルカリやラクマなどのフリマアプリでは広範囲のユーザーに出品できる一方で、梱包や配送手配が必要です。これに対してジモティーなら、近隣エリアの人と直接やり取りができ、手渡しや無料引き取りにも対応しやすいのが特徴です。
- トラブル時の補償がない
- 配送や取り外しを相手に求められることもある
- いつ買い手が現れるか予測できない
7, 中間処理業者に直接持ち込む|聞きなれないが即日処分できる穴場ルート
一般的にはあまり知られていませんが、産業廃棄物や事業系一般廃棄物の収集運搬を行う中間処理業者の中には、家庭ごみや家電の持ち込み処分を個人からも受け付けている事業者があります。
事前連絡を入れておけばその日のうちに搬入処分できたり、急ぎでエアコンを処分したいときに便利です。作業場には大型トラックが出入りし、いかにも業者向けの雰囲気ですが家庭から出る家電であれば対応可能な場合もあります。廃棄証明やマニフェストといった書類も不要。
- 車での搬入が前提になる(軽トラックやミニバン推奨)
- リサイクル券は郵便局などで事前に購入しておく
- 受付時間は事業者によって異なるため、必ず電話確認を
エアコンは家電リサイクル法の対象機器のため、リサイクル券の準備は必要になります。搬入手数料と合わせると、処分にかかる費用は量販店の回収と大きく変わらないことも多いです。
8, 不用品回収業者に依頼する|取り外しから回収まですべて任せたい人へ
引っ越しや大型家電の買い替えなどでとにかく早く・手間なく片付けたいと考えている人には、不用品回収業者への依頼が向いています。エアコンの取り外し・運び出し・リサイクル処分まですべて代行してくれるため、体力や時間に不安がある場合でも安心して任せられます。
多くの業者では最短即日対応・夜間回収・土日祝の作業にも対応しており、柔軟なスケジュール調整が可能。冷蔵庫や洗濯機など他の大型不用品とまとめて処分できるのも大きなメリットです。
- 自力での取り外しや搬出が難しい人
- 急ぎで処分したい・日程を柔軟に組みたい人
- エアコン以外の大型家電や家具もまとめて回収したい人
- 時間や手間をかけたくない人
エアコンの処分にかかる料金は?相場と内訳をチェック

エアコンを処分する際には、単に「引き取ってもらう」だけでなく、リサイクル料金や作業費など、いくつかの費用がかかります。処分方法によって総額も異なるため、内訳を知っておくことでムダな出費を避けやすくなります。
リサイクル料金・収集運搬料の基本
エアコンは「家電リサイクル法」の対象機器であり、処分するには必ずリサイクル料金(製造メーカー別)を支払う必要があります。回収を依頼する場合は収集運搬料金(持ち込み・訪問回収・設置作業の有無などで変動)が加算されます。
項目 | 内容 | 相場 |
リサイクル料金 | 製造メーカーごとに定められた金額 | 約990〜2,000円程度 |
収集運搬料 | 回収・搬出・取り外しなどにかかる費用 | 約1,000〜6,000円程度 |
量販店/自治体/業者ごとの料金比較
どこに依頼するかで、エアコン処分にかかる費用は大きく変わります。
処分方法 | 費用目安(リサイクル料込) | 備考 |
自治体の指定場所へ持ち込み | 1,000〜2,500円 | 最も安く済む/搬出・運搬は自力 |
家電量販店(例:ヨドバシ、ケーズ) | 3,000〜6,000円 | 購入店以外でも依頼可/日時指定可能 |
下取り(買い替え時) | 2,500〜5,000円前後 | 条件付きで回収/設置と一括で完了 |
不用品回収業者 | 5,000〜12,000円前後 | 即日・深夜対応も可/手間ゼロだが高め |
※上記は2025年時点の相場目安。繁忙期や特殊作業の有無で変動します。
費用を安く抑える3つのポイント
エアコンの処分費用を少しでも抑えたいなら、方法を工夫するだけで数千円単位で差が出ることもあります。
具体的には、次の3つの工夫が有効です。
自力で運搬して、自治体に持ち込む
自分で取り外し・運搬できる人にとっては、最安ルートが「指定引取場所への直接持ち込み」です。郵便局で家電リサイクル券を購入し、エアコンと一緒に回収拠点へ搬入すれば、リサイクル料金のみで済むこともあります。
- 車両が必要(軽トラや大きめの車推奨)
- 自治体によっては事前予約が必要なこともある
- 搬出作業・運搬・受付まで含めて数時間かかることもある
買取・下取り制度を活用する
まだ使えるエアコンを捨てるのはもったいないため、売却や下取りに出すことで処分費用の実質負担を減らすことも可能です。製造から5年以内の機種は、中古市場でも需要があり買取対象になりやすく、家電量販店の「下取りキャンペーン」を利用すれば、ポイント還元やリサイクル料割引になることもあります。
ただし、以下のような条件があるため事前に確認しておきましょう。
- 故障しているものや製造年数が古いものは対象外になる可能性が高い
- 購入と同時でないと下取り受付されないケースが多い
不用品回収業者を利用するときは相見積もりをとろう
不用品回収業者に依頼すると、業者によって料金に大きな差が出ます。エアコン単体での処分や、他の大型家具・家電とまとめて回収するケースでも、複数社を比較することで相場より1〜3割安くなることもあります。
- 追加料金の有無(取り外し・階段作業など)
- スタッフの対応や口コミの信頼性
- 即日対応の有無/日程調整のしやすさ
取り外しは自分でできる?失敗例と業者に任せるべき理由

エアコンの処分費用を抑えるために「取り外しだけ自分でやってみよう」と考える人も少なくありません。しかし、冷媒ガスの扱いや高所作業を伴うため、失敗すれば本体破損や重大なケガ、さらにはガス漏れによる事故のリスクもあります。
取り外しに必要な作業と道具
エアコンを安全に取り外すには、単なるネジ外しでは済みません。室外機側の「冷媒ガス処理」や「電源の切り離し」、そして配管の適切な扱いが求められます。
- 室外機への冷媒ガスの回収(ポンプダウン)
- 室内機・室外機の配管・電線の取り外し
- 壁穴の養生・パテ埋め作業
道具 | 用途 |
モンキーレンチ | 配管の切り離し |
プラスドライバー | 室内機の取り外し |
六角レンチ | バルブ操作(冷媒封じ) |
真空ポンプ(あれば) | 気密性保持用(再設置を前提とする場合) |
ポンプダウンと事故リスク
「ポンプダウン」は、室内機と配管に残った冷媒ガスを室外機に集める工程です。この作業を行わずに切り離すと、ガスが空中に放出され環境負荷がかかるほか、再利用もできなくなります。
- バルブを閉め忘れたまま配管を外してしまい、ガスが一気に噴き出す
- 室外機が故障していて、ガス回収ができずに強制的に排出してしまう
- 高所作業で足場を誤って転倒・落下事故に至る
業者に依頼するメリットと費用相場
作業に不安がある場合や、2階以上の高所設置、古い配管の劣化などがある場合は、最初から専門業者に任せるのが安全で確実です。
- 工具・知識を持った作業員が15〜30分程度で完了
- 配管の取り外しや冷媒処理も法令に沿って対応
- 壁や室内を傷つけることなく、再利用も視野に入れた取り外しが可能
項目 | 費用目安 |
取り外しのみ(壁・配管撤去込み) | 4,000〜8,000円前後 |
処分込みで依頼(回収パック含む) | 8,000〜15,000円前後 |
高所設置・配管が長いケースなど | 別途追加費用が発生することあり |
「安く済ませたい」「時間に余裕がある」といった場合は自力も検討できますが、トラブルや二次被害を避けたいならプロに任せた方が安心です。
まだ使えるなら売れるかも?買取・リユースでエアコンを現金化

処分するにはもったいない…というときは、まだ動くエアコンを売却・譲渡して現金するのもありです。年式や状態によっては数千円〜1万円以上の値がつくこともあり、リサイクル料金の節約にもつながります。
リサイクルショップでの買取基準と注意点
買取店での取り扱い可否は、「年式」「動作確認の可否」「ニオイ・汚れの有無」が主な判断基準です。なかでも製造5年以内のモデルは需要が高く、取付け・取り外しが比較的簡単な壁掛けタイプの方が買取されやすくなっています。
比較項目 | 店舗買取 | 出張買取 |
搬出作業 | 自力で持ち込む必要あり | スタッフが取り外しから対応 |
対応地域 | 全国的に対応 | 対象エリアが限られる場合も |
査定スピード | 即日〜 | 予約制で数日後になることも |
フリマサイトで売るときのコツと発送トラブル
メルカリやジモティーなどを使えば、自分の希望価格で取引できる点が魅力です。ただし、エアコンはサイズや重量の関係で、発送や引き渡し時のトラブルが起きやすい傾向にあります。
- 「取り外し済み/未取外し」「年式」「状態(ニオイ・カビ)」は正直に記載
- 発送ではなく「引き取り希望」で出品すると安全
- ジモティーなら地域を限定して「無料引き取り」も可
なお、冷媒ガスの扱いに慣れていない人が受け取りに来た場合、設置できない・故障トラブルにつながることも。「現状渡し」「ノークレームノーリターン」など、明記する内容には気を配りましょう。
壊れている・古すぎる場合はどうすべきか
買取やフリマ出品の対象外になってしまうエアコンも少なくありません。
- 製造から10年以上が経過した古い機種
- 異音・異臭・リモコン不良などの不具合がある
- 室外機に大きなサビや破損がある
エアコンを処分するタイミング別のおすすめ方法

処分方法は、エアコンの状態や生活状況によって最適な選び方が変わります。無駄な出費やトラブルを避けるためにも、タイミングに応じた手段を比較してみましょう。
処分タイミング | 向いている処分方法 | 補足ポイント |
壊れている・故障が疑われる | 指定引き取り場所へ持ち込み/不用品回収業者 | 修理不可な製品はリサイクルルートが基本。無料回収には注意が必要 |
引っ越し・模様替えのとき | 下取りサービス/家電量販店の回収/不用品回収業者 | スケジュールに余裕がないときは即日対応業者が便利 |
古くて買い替えたいとき | 下取りサービス/リサイクルショップ/フリマアプリ | 製造年が古すぎると買取・引き取り不可になることも |
壊れている・故障が疑われるとき
電源を入れても反応がなかったり、異音や異臭が出るようになったら要注意。明らかな故障品や耐用年数を超えた製品は、リサイクル対象として適切に処分する必要があります。
指定引き取り場所へ自力で持ち込む方法が最も安く、正規ルートとして安心です。自力搬出が難しい場合は、不用品回収業者に取り外しから任せるのも手です。
引っ越しや模様替えのとき
退去日が迫っている、模様替えに合わせて空調を入れ替えたい。そんなときは、処分と設置が同時に済ませられる下取りや、家電量販店の有料回収が便利。また、家具や家電がまとめて出る場合は、不用品回収業者に一括依頼することで搬出の手間も減らせます。
古くなって買い替えたいとき
買い替えの予定があるなら、下取りサービスを使えば設置・取り外しが一括で完了し、コストを最小限に抑えられます。
5年以内のモデルで状態が良ければ、リサイクルショップやフリマアプリで売却して現金化することも可能です。逆に10年以上前の機種は引き取り不可になる場合もあるため、事前に製造年の確認を忘れずに。
急ぎで処分したいときは?即日回収に対応できるサービスとは

引っ越し前日やエアコンの故障など、「すぐにでも処分したい」ときに頼れるのが不用品回収などの即日対応のサービスです。ただし、急いでいると判断ミスもしやすいため、事前にどのサービスが適しているかを把握しておくことが大切です。
不用品回収業者なら即日・深夜対応も可能
急ぎでエアコンを処分する場合、最も対応しやすいのが不用品回収業者です。なかには、早朝や夜間、休日でも柔軟に対応してくれる業者もあります。
- 電話やLINEでの問い合わせに即返答
- 1〜2時間で現地到着できる体制がある
- トラック常備・作業スタッフが待機している
取り外し・搬出まで任せられるサービスの選び方
エアコンは室内機・室外機があり、自力での取り外しや運搬は難しい機器のひとつ。特に壁掛け型・高所設置型はプロの手が必要です。
チェック項目 | 内容の確認ポイント |
取り外し対応 | 作業料金は含まれているか/別料金か |
搬出サービス | 高層階・狭小住宅でも追加料金なしで対応可能か |
エアコン以外もOK | 冷蔵庫やベッドなど、他の大型家電と一緒に依頼できるか |
スピード対応 | 受付〜作業完了までの目安時間を明記しているか |
悪質な無料回収業者のトラブル事例と見分け方
「無料で引き取ります」とうたう回収業者の中には、法令に違反した処分方法をとったり、後から高額な料金を請求してくる悪質業者も存在します。エアコン処分は家電リサイクル法の対象となるため、正規のルート以外で安易に依頼すると、処分責任を問われるリスクもあります。
- 「無料」のはずが搬出費や処分費を追加請求された
→ 明確な見積もりがないまま作業を始め、終了後に高額な請求をされる事例 - 回収後に不法投棄され、依頼者に連絡が来た
→ 適切な処分許可を持たない業者だったため、後から責任を問われることに - 「型番が古いから処分料がかかる」と言われた
→ 現場で言い値のように料金が変わるパターン。契約書も交付されていなかった
チェック項目 | 要注意のサイン |
回収費用の説明があるか | 「無料です」だけで詳細を明かさない |
許可証や古物商番号を提示しているか | 許可番号を聞いても答えない/濁す |
契約書や領収書があるか | 書面を出さず口約束だけで進める |
拠点や所在地が明確か | 会社名が検索しても出てこない |
エアコン処分時によくある疑問や質問

壊れたエアコンでも引き取ってもらえる?
基本的に故障していても、家電リサイクル法に基づいた回収は可能です。リユース目的ではなく「資源としての再利用」が前提となるため、動作の可否は問われません。ただし、買取や下取りの対象にはならないため、処分費用は発生します。
室外機だけ処分する場合の注意点は?
室外機単体の処分も家電リサイクル法の対象です。リサイクル券が必要になり、費用は本体と同じ区分で計算されます。室外機だけ引き取ってもらいたい場合も、リサイクル料金と収集運搬料は発生するため、回収業者や自治体窓口で事前に確認しておきましょう。
取り外しは料金に含まれている?確認方法は?
量販店や不用品回収業者では、「取り外し料金」は基本的に別料金で設定されています。見積もりの段階で「取り外し作業の有無」「追加料金の発生条件」を確認することが大切です。買い替え時の下取りでは、工事費に含まれる場合もあります。
自分で取り外して処分してもいい?
可能ではあるものの、適切な「ポンプダウン(ガス抜き)」ができていないと、冷媒ガス漏れによる環境汚染や事故の原因になります。また、誤った取り外しは壁や配管を傷めることもあるため、自分で外すのはあまりおすすめしません。
家電リサイクル券はどこで入手できる?
家電リサイクル券は、郵便局の窓口またはWeb(リサイクル券センターのサイト)で発行可能です。処分方法によって「料金郵便局支払い方式」と「販売店回収方式」があるため、自分の処分手段に合わせて券の種類を選ぶ必要があります。
まとめ|費用・手間・緊急性に応じてベストな処分方法を選ぼう
エアコンの処分方法はひとつではありません。費用を抑えたいのか、手間を減らしたいのか、あるいは今日中に処分したいのか——目的によって最適な手段は変わります。
- 処分費用をできるだけ安くしたいなら、自治体の指定引き取り場所へ自力で運ぶ方法が最有力。
- 古いエアコンと新しい機種をスムーズに入れ替えたいなら、下取り付きの買い替えが効率的。
- 引越しや退去などで急ぎの場合は、不用品回収業者の即日対応サービスが助けになります。
どの方法にもメリットと注意点があるため、自分の状況に合わせて「費用・作業負担・スケジュール」の3つを軸に選ぶことが大切。迷ったときは、まずエアコンの状態や製造年をチェックし、処分と同時に必要な作業(取り外し・搬出など)まで整理してから判断すると失敗しにくくなります。
作業の負担を減らしながら、安全・確実に処分を終えるためにも、信頼できる回収方法や業者選びはしっかり見極めていきましょう。
このサイトでは不用品回収歴8年のプロが、信頼できる不用品回収業者の選び方や捨て方がわからない物のお得な処分方法について紹介しています。
相見積もり先や安心して利用できる不用品回収業者を探していたら、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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